重要なポイントをあげます。KPIツリーを作る過程でも重要な指標になるのでおさえておきましょう。
CPR(CPA)、CPO、定期CPO
例えば自社ECサイトで「サンプル商品」、「本製品」、「定期販売」の3種類の販売方法があると仮定します。
その場合、CPR(CPA)、CPO、定期CPOの3つの別々の指標で計測することが大切です。
CPR | 広告費÷サンプル販売件数 | サンプルやトライアル商品など1件注文を得るためのコスト。 |
CPA | 広告費÷コンバージョン | 顧客の獲得単価。資料請求などを含む見込客や顧客の獲得単価。 |
CPO | 広告費÷本製品販売件数 | 本製品1件注文を得るためのコスト(売上が立つ) |
定期CPO | 広告費÷定期販売申込件数 | 本製品の定期販売の申込みを獲得するためのコスト |
特定商品専用LPではCPOを計測します。(さまざまな商品を販売する場合は、CPOではなくROASを使います)CPO<LTVであれば広告を打てば打つほど儲かります。
また、トライアル商品の注文やサンプルの申込みの獲得単価はCPRで計測します。
単品販売商品価格、LTV、引き上げ率などによって目標値を決める。
引上率
お試し商品を買った後に、どのくらい本製品の購買につなげられているかを示す指標です。もしくはお試し商品を買った後に、定期販売にお申込みいただくなどの引き上げる2ステップの場合。
目標としては20-40%程度が多いように思います。引上げ率を上げるための重要な施策は、フォローメールと引上げ専用のLPの組み合わせです。
F2転換率
F2転換とは、すでに1度本製品を購入頂いた方がもう一度本製品を購入頂ける割合を示した指標です。
「サンプル商品」、「本製品」、「定期販売」と3つの売り方がある場合、F0→R1→F1→F2→F3・・・という風にここでは定義します。
購入回数 | 説明 | |
---|---|---|
F0 | 0 | まだ商品を買っていない見込み客の人数 |
R1 | サンプル | サンプルを買っていただいた見込み客の人数 |
F1 | 1回目 | 本製品を初めて買っていただいた顧客の人数 |
F2 | 2回目 | 本製品を2回目買っていただいた顧客の人数 |
F3 | 3回目 | 本製品を3回目買っていただいた顧客の人数 |
F0とF1の間にサンプルお試し商品(R1)販売をはさむことによって、F1への転換率を高める。また、F2転換率も同時に高める効果も期待できます。
特に製品の単品販売では重要な欠かせない指標です。
F2転換率についてはこちらの記事にまとめているので是非ご参照ください。
定期継続率
定期販売やサブスクリプションにおいては重要な指標になります。現在の契約者が来月も契約を維持してくれる割合を示す指標です。
定期販売の場合はいかに商品を継続してご利用いただけるかという事が非常に重要になります。
LTV/年(ライフタイムバリュー)
ライフタイムバリューとは、お客様が一生の間にいくら売上に貢献してくれるかという指標です。
サブスクリプションの場合、LT(=ユーザが解約するまでの期間)=1÷解約率で求めることができるため、以下のようにしてLTVを算出することができます。
- LTV=ARPU÷解約率
- LTV=ARPU(ユーザー平均単価)×粗利率÷解約率
また、通常の物販のような場合は、明確な契約期間が存在しないため、顧客である期間が不明瞭になります。例えば、半年前に最後に購入してくださったお客様が、今後一生買ってくれないエビデンスなど当然ありません。したがって適当なところで区切って計測することになります。年間などで区切ると扱いやすくなります。
- LTV/年=年間の平均購入単価×年間の平均購入回数
- LTV/年=年間の総売上÷顧客数(購入者数)
などです。私の場合は純粋なLTVと区別するために「LTV/年」として区別して扱います。
年度移行率(継続率)
前年度買ったくれた顧客のいうち、どのくらい本年度も買ってくれるかどうかの比率を本年度移行率(継続率)といいます。本年度買った顧客のうち、どのくらいの方が来年度も購入頂けているか?を図ります。
この指標が重要なのは、年度移行率が50%を超えると確実に売上が伸び続けるためです。多くの場合、2年目以降は1年目以上に購入回数が増えるためです。そのため継続率が50%を超えると、確実に売上が伸びます。
詳しくは後日、別の記事でまとめます。
購入単価
単品商品以外にも複数のレパートリーがある場合に、アップセル・クロスセルで一度の注文で購入単価を上げるという戦略になります。
クロスセルで購入単価を上げる
クロスセルとは、買おうとしている商品に加えて別の商品も一緒に購入をお勧めし購入頂くことを意味します😉
某大手ハンバーガーチェーン店の100円ハンバーガーのキャンペーンの例に挙げると、100円ハンバーガーに加えて、180円のドリンクMサイズや280円のポテトMサイズを一緒に買ってもらうことで560円の購入単価を獲得する戦略です😅
アップセルで購入単価を上げる
アップセルとは、よりランク(単価)の高い商品をお勧めして購入頂くを意味します😉
某大手ハンバーガーチェーン店の100円ハンバーガーのキャンペーンの例に挙げると、100円のハンバーガー大々的に広告展開し、店頭にも大きくポスターなどで扱っているんですが、その隣にあるビッグマックやベーコンチーズバーガーが100倍くらい美味しそうなんです😳
100円だと思ってやってきたんだけど、いや他のハンバーガーの方がおいしそうだし300円くらいは払っても全然いいかな?!って、キャンペーン対象外の3倍の単価のハンバーガーを買ってしまうわけです。
単品販売の場合は、トライアル商品→本商品→定期購入の順にアップセルすることになります。
ROAS
1年間の広告の費用対効果を示す指数です。1円の広告費が、いくら売上に貢献したか。年間でどの程度の広告効果があったのか?前年と比べてどうだったかなどを図るのによい指標です。
ショッピングカート(取扱商品価格に幅がある場合)
ショッピングカートなどで様々な金額の商品の販売を行う場合は、CPOで広告効果測定を行わずROASを使用します。CPOは価格にかかわらず1件の注文に対する費用であるため、様々な定価の商品を横断的に効果を図るには不適切となります。
つまり、CPOをKPIに据えて計測し、CPOの最適化を進めると、単価の低い商品ばかりを得ることになるためです。例えば、3足1,000円の商品と1着100,000円の商品を扱ってるアパレルECサイトがある場合、CPOの最適化を行うと獲得単価を抑えられるくつ下ばかりが売れる様になってしまうのです。
CPOの代わりにROASやROIの最適化を行う事で、最も売上や利益の向上につながる様に最適化されるため、100,000円のコートに対しても適正に最適化することができます。
まとめ
これらECサイト運営で超重要な指数です。ECサイト全体の健康診断のようなものです。ザックリまとめるとこんな感じです😁
- CPR(CPA)…見込み客は効率よく獲得できているか?
- 引上げ率…サンプル利用客はどの程度本製品の購買につながっているか?
- CPO…いかに効率よく新規注文を獲得できているか?
- F2転換率…初めて購入した顧客はリピートしてくれているか?
- 定期継続率…定期購入顧客にご利用し続けてもらえているか?
- LTV…顧客をリピーター化し売上につなげられているか?
- 年度移行率…お客様と継続的にご利用してもらえてるか?
- 購入単価…アップセル、クロスセルできているか?
- ROAS…広告の費用対効果はどうか?
これら重要な指数をチェックしながら日々改善を施策に励んでいきましょう!アディオス😎
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