ターゲティングとは、マーケティング施策の費用対効果を高めるために、セグメントしたマーケットから選ぶことを意味します。例えば女性用化粧品であれば、広告配信を成年女性にターゲティングすることで費用対効果を高め事ができます。
マーケティング施策においてターゲットを絞り込むことは、費用対効果を高めることができるため非常に需要である一方、対象人口が減ってしまいます。十分なボリュームがあるのか判断が必要です。
またターゲットの質とボリュームは時間の経過とともに変化します。また、メディアの接触率は人口分布の変化以上に早く変化します。
このようなターゲットの変化に適応や商圏の拡縮など事業戦略上のターゲットを変更する場合は、これまでのターゲットからどの程度ボリュームが変わるのか相対的に把握することが大切です。
ターゲットの人口調査(日本国内)
総務省が住民基本台帳を基に公表しているデータを元にデモグラフィック属性(年齢、性別)とジオグラフィック属性(都道府県)を絞り込んだ場合の人口を確認できます。
ターゲティング変更前の条件と、変更後の条件を選択して、どの程度の差が出るか相対評価しましょう。
また、新たに別のマーケットに事業拡大する場合など、既存事業と相対的な違いを把握する必要があります。
ターゲティング変更前
ターゲティング変更後
※総務省が公表している0~89歳までの範囲でターゲットの人口調査データと、10~69歳までのメディア調査データを元にしたシミュレーターです。
※人口データは令和4年1月1日住民基本台帳年齢階級別人口に基づきます。
※メディアの利用状況は性別、年代別に集計。都道府県別には集計できていません。
※ヘビーユーザー率とは、SNS等の全利用者に対し、閲覧と投稿・書き込みの両方をおこなっているユーザの割合です。
まとめ
ターゲットの全体の人口とメディアの利用率がわかると、プロモーション施策のターゲットのメディア利用者数の推定値を確認できます。つまり、ターゲット人口にメディア利用率をかけた人口以上にリーチすることはできないためです。
※リーチ数とは接触したユーザ数です。
そして、実際に広告を配信すると多くのメディアではリーチ数の実績値や想定値を確認できます。ここで注意点として確認できるリーチ数は多くの場合、ターゲット以外のユーザに対するリーチも含まれています。広告でリーチしたユーザのうちターゲットが何人含まれるのか補正する必要があります。
特にマスメディアの場合は、ターゲットへのセグメントが困難な媒体であるため算出が困難です。例えばテレビであれば放送エリアの世帯数と視聴率にターゲットの人口比率などを使用し統計的に推定値を算出する必要があります。
また、デジタルメディアでは比較的算出しやすい特徴があります。特にMETA社のFacebook/Instagram広告では実名制のSNSであることから、ターゲットか否かの高い精度で判別できます。
広告によるリーチ数の実績値からターゲットに絞ったリーチ数を最大リーチ数で割ることで、どの程度のターゲットに広告が配信出来ているのか算段することができます。
ターゲットのリーチ率がわかると、ターゲットの何人中何人に広告を配信したか把握できます。
ターゲット人口のどの程度のシェアなどがKPIに定めている場合は、そのために必要なプロモーション施策を設計しましょう。
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