3C分析は、自社の事業に直接的な影響を与える「市場や顧客(Customer)」、「競合(Competitor)」、「Company(自社)」の3つの切り口から分析し、競争優位点から事業の方向性を導きます😄この3つのCの頭文字をとった3C、それぞれから考えましょうという分析手法です。
3つの要素をバランスよく見る必要があります。自社の強み弱みから、どこを市場を狙うべきか?小さすぎる市場を狙っても成長はのぞめません。狙う市場は十分な市場のサイズがあるのか?また、大きな市場であっても、強大な競合がひしめき合っていてはたまりません😣競合が少ない市場をみつけたら、たとえその市場が小さかったとしても、その市場は確実に抑えるべきかもしれません。
この3つの要素から検討した結果、誰に売るべきなのか?どこの市場で商売を始めるべきなのか?競合他社に対しても競争優位性をたもちつつ、事業の方向性を導くことが3C分析の目指すゴールとなります。
ひとつひとつの指標を分析する
3C分析を構成する「市場や顧客(Customer)」、「競合(Competitor)」、「Company(自社)」のひとつひとつを導き吟味します。
最初に考えるべき3CのCは「自社」
まずは最初は「自社」から考えると考えやすいでしょう。自社に関する情報を収集する必要がありますが、「戦略」「プロダクト・サービス」「マーケティング」「人材組織」「財務/会計」の観点で整理してみましょう。
- 戦略…理念やビジョン、流通、グローバル
- プロダクト・サービス…特徴、強みや弱み、価格
- マーケティング関連…ポジション、ブランディング、知名度
- 人材/組織…体制、ボリューム、技術力、特許、協力会社
- 財務/会計…投資力、資金力
特に自社の商品やサービスは、どのよう特徴があり、強み・弱みがあるのか?そこから整理しましょう。
次に考える3CのCは、「市場・顧客」
つぎにお客様・市場の分析を行います。まずは、今の消費者市場がどうなっているのかデータを集めましょう。そのうえでどの市場がねらい目なのかを見極めます。
重要な事はできるだけデータの基づいて分析します。参考にするべきデータは、できる限りさまざまな視点でのデータを参考にします。年齢で分析されたデータの他、どのようなシーンで使われてるのか?朝起きた時なのか?通勤中なのか?ランチタイムなのか?様々な軸で分析し顧客を把握することが重要です。
そして、顧客が求めているものは何か?にフォーカスして考えてみましょう。例えば車を例に考えてみましょう。通勤用に使う車なのか?あるいは週末の家族でお出かけ用の車なのか?これらの違いによっても車に求める価値つまり機能や性能が異なります。自社が狙うお客様が求めていることは何か?見極めることが重要です。
最後に考える3CのCは、「競合」
顧客市場は大きければよいわけではありません。また、魅力的な顧客がひしめいている市場であればよいという訳でもありません。一番良い市場は、強い競合が少ない市場です。脅威となる競合が少ない市場を見定めることが非常に重要です。したがって、最後の競合を分析します。
競合においても自社と同じように「戦略」「プロダクト・サービス」「マーケティング」「人材組織」「財務」で整理してみましょう。得られる情報に限りがありますが、自社と比較して相対的にどうか目安をまとめるだけでも十分です。
- 戦略…理念やビジョン、流通、グローバル
- プロダクト・サービス…特徴、強みや弱み、価格
- マーケティング関連…ポジション、ブランディング、知名度
- 人材/組織…体制、ボリューム、協力会社
- 財務…投資力、資金力
次に2つの指標をクロスして分析する
3つの要素を掛け合わせて検討していきます。
3Cの「市場」×「競合」から勝ちパターンを導く
市場顧客と競合を見極めて勝ちパターンを導きます。競合同士がどのような戦いをしているのか見極めます。この勝ちパターンがKSFになります。
- 市場(外部環境、業界分析、顧客分析)
- 競合(業績・経営方針、戦略・マーケティング、オペレーション)
こういったことを分析してKSFを導きます。そして、自社のを照らし合わせることで、自社が勝つために必要な事は何か?どうすれば勝てるのか?導きましょう。
よくあるパターンとして、多くの業界で多くの企業が以下のような戦い方をしています。
業界ランキング | 戦略 | |
---|---|---|
1位 | リーダー | グローバルや業界全体の市場を拡大させて売上を上げる。 |
2位 | チャレンジャー | 業界1位のシェアを奪って売上をあげる。 |
3位 | チャレンジャー | 業界1位2位のシェアを奪って売上をあげる。 |
4位 | ニッチャー | 業界1位、2位が狙わない市場の独占を狙う。 |
不定 | フォロワー | コスト削減。事業の維持。 |
携帯キャリアのように大手3社でマーケットを独占し分け合う(3社で分け合うことが最も利益が出る)と安定したり、建設業界であれば大手ゼネコン5社で仕事を分け合ったり、パソコンのOSのように圧倒的なMicrosoftのシェアを獲得しつつ、独禁法に抵触しない程度にAppleにOSのシェアを譲り続けたりなど、例外も多くあります。
市場と競合をシッカリ観察して戦い方を分析しましょう。
3Cの「自社」×「競合」から戦わずして勝つ
自社と競合、それぞれの強み・弱みを分析し戦い方を導きます。そして、自社の強みを生かせる市場を探すパターンです。自社商品の強みや弱みは何か?競合に勝てるポイントを導き、市場・顧客の求める価値と照らし合わせながら分析します。
自社と他社をシッカリ分析して、いかにして自社が有利に戦える市場をねらいましょう。
グルメバーガー 自社 | 競合ハンバーガー A社 | 競合ハンバーガー B社 | |
---|---|---|---|
戦略 | 高級店舗 美味い 大人向け おしゃれ 直営店 | 駅前にある 安い・早い・美味い ファミリー フランチャイズ | テイクアウト専門 安い・美味い 本格的 直営 |
プロダクト・サービス | グルメバーガー 和牛 アルコール | ハンバーガー お子様メニュー | 本格バーガー 直火焼き |
マーケティング関連 | チラシ・SNS ネット予約 | 大規模マス展開 モバイルオーダー | SNS・アプリ モバイルオーダー |
人材/組織 | 3店舗 | 3000店舗 | 2店舗 |
このように情報を分析して、グルメバーガーを扱う自社は、競合が少なそうな市場を狙います。上記の例だと自社は、特別な記念日のための食事や富裕層、あるいはYoutuberなどの話題作りにむけた高級バーガー路線のマーケットを狙うと競合と差別化が図れそうですね。😁
3Cの「市場」×「自社」を勝てる市場を導く
市場を分割し自社のベストな市場に絞り込んでターゲットを定めます。そのうえで競合と照らし合わせて、ベストなポジションを見つけ出します。いわゆるSTP分析です。
STP分析をまとめたのでこちらもご参照ください。
3C+1Cの4C分析
3Cに1C(連携企業:Collaborator)を合わせる考え方です。
弱みを補填するような連携企業と組むことによって、自社は新たな価値を生み出し市場開拓ができるし、連携企業は巨総力を強化して競合他社に対して対抗することができる。
まとめ
最終的にこれらの分析を行った結果、自社の競争優位点を導きだし、それを仮説と設定します。
マーケティングは仮説検証が大事です。どんなにこれで間違いない!と確信できたとしても、実際にやってみて一発で思惑通りの成果が得られることはめったにありません🤔
それでも施策にたいしては1発1発しっかりとデータを分析し、吟味に吟味をかさねて行います。そして結果をシッカリ分析する。これを繰り返していきます。
先ほど説明した3C分析で立てた分析で導いたことはすべて仮説になります。仮説を元に施策を実行し、全体予算の1/10でテストマーケティングを行い成果を検証することが重要です。結果をもとに微調整を行い残りの9割の予算を投下しましょう。
立てた施策が上手くいかなくても、それは普通のことです。落ち込む必要はありません。重要なのは小さく失敗を繰り返し、失敗から何を学べたかという事になります😊
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